株式会社ナカダイ
更新日:2025.11.18
廃棄物処分業から素材の生産業へ

現在、CO2削減の観点からも、近年焼却やサーマルリサイクルではなく、リユースやマテリアルリサイクル化が強く求められており、ナカダイはそれらに対するソリューションを各種提供しています。
まず、リユースに関しては、2000年初頭に社内にオフィス家具を中心とした、リユースショップオーナー向け市場を立上げ、現在も北関東最大級の規模で運営を続けています。続いてマテリアルリサイクル化に関しては、単一素材化することが大前提となるため、捨てるとき=排出事業者に分別してもらった上で、その廃棄物をナカダイに搬入し、更にナカダイで完璧に分別し、所定のマテリアルリサイクルルートに乗せています。更に、一部プラスチックについては、分別後ナカダイで再生ペレット化まで行い、廃棄物処理→再生処理のワンストップサービスを実現しています。

さらに近年では、グループ会社のモノファクトリーによるコンサルティングや、リマーケティングセンターという廃棄物にしない資源循環の拠点の運営も実施しています。「廃棄する前に、もう一度活かす」という仕組みで、企業の環境負荷低減とコスト最適化の両立を支援しています。

振り返れば、2000年代にISO14001取得の機運が日本の中に巻き起こり、多くの企業がリユースやリサイクルに関心を持つようになりました。ナカダイは各企業に、廃棄物処理業者として、廃棄物を削減しましょう、リサイクル率を上げましょう。と提案してきたものの、廃棄物の量×単価で売上が決まる業界であり、量を追い求めがち=企業への提案との矛盾を感じ、それが量から質への転換という業の再解釈につながりました。それは、現在の、「ナカダイは、廃棄物から質の高い素材を生産する素材の生産工場」の考え方につながっています。
担当者はこうした取組を進めてよかったこととして、『以前から、マテリアルリサイクル、資源循環のトレンドを予測し、事業の体系を作ってきたことから、近年その時代の到来に伴い、非常にたくさんのご相談を各企業様から頂けるようになりました。そのご相談を通じて、更に我々の技術を高めていくという好循環が確実に生まれ、近年加速している事実に対し、取組のだいご味を感じています。』と話します。

担当者は今後取り組んでいきたいこととして、『これからはまず2030年に向けて、CO2削減の動きがさらに加速します。つまり、資源を繰り返し使う、資源循環の時代が本格的に到来することになります。資源循環においては、「マテリアルリサイクル」を「再生材を使う側が求める特定の品質を満足した形」で行わねばならず、従来のリサイクルよりさらに難易度が上がります。その要求にこたえるべく、2つの取り組みを加速します。1つ目は、特定の品質を満足するには、原材料となる廃棄物の情報が必要です。その情報を得るために社内開発した廃棄物分析システムの活用シーン拡大。2つ目は、情報をもとに、特定の品質を満足すべく、従来の廃棄物処分業に加え、再生ペレット化を中心とした「製造業」の技術も更に磨くこと。それらを通じて、サーキュラーエコノミーをビジネスで実現する企業になることを目指しています。』と熱く語りました。