サントリーホールディングス株式会社、J&T 環境株式会社、協栄産業株式会社、武松商事株式会社
更新日:2024.01.18
ペットボトルの⽔平リサイクル「ボトルto ボトル」に挑戦
~みなとみらい21地区における「ボトルtoボトル」実証実験の実施~
⽔平リサイクルとは、使⽤済み製品を原料として⽤いて、同じ種類の製品につくりかえるリサイクルのことで、特にペットボトルの水平リサイクルは「ボトルtoボトル」と呼ばれます。ペットボトルがペットボトル以外にリサイクルされてしまうと、使⽤された後焼却されたり、仮にリサイクルされても、多くの場合、数回でリサイクルの輪がとぎれてしまいます。そのため、何度も循環が可能な「ボトルtoボトル」の割合を増やしていくことは、新たな化⽯由来原料の使⽤量を減らし、循環型社会の実現に貢献する活動だと考えられています。
みなとみらい21地区での今回の実証実験は、「実験参加施設が分別排出した使⽤済みペットボトルを武松商事が⼀括回収し、それをリサイクラーであるJ&T環境と協栄産業が再資源化したのち、新たなペットボトルに⽣まれ変わらせ、サントリーの飲料製造に使⽤する」というものです。
ペットボトルから、⾷品トレー・卵パック・⾐類などにリサイクルされると、その役割を終えた後⼆度とペットボトルに戻ることはなく、多くは燃やされてしまいます。それを、今回の実証実験では、確実にペットボトルに戻すという「リサイクルの⾒える化」を図ります。
脱炭素先⾏地域に選定されているみなとみらい21地区においては、「多くの⼈が集う地域で廃棄物が⼤量に発⽣する」という課題がありました。それに対して新たなペットボトルのリサイクル循環モデルの確⽴を⽬指す「横浜市」と「⼀般社団法⼈横浜みなとみらい21」の思いと、サントリーの「プラスチック基本⽅針」の⽬指すべき姿が⼀致し実証実験の実施に⾄りました。
「ボトルto ボトル」を推進するにあたり、これまでは各市町村・事業者に対し、飲料メーカーから相談を持ちかけることがほとんどでしたが、今回のプロジェクトでは、飲料メーカー・⾃治体・対象エリアを統括する団体・収集運搬業者・リサイクラーが⼀体となって、脱炭素社会に向けた新たな取り組みに挑戦します。
今回のプロジェクトは、今後の「ボトルtoボトル」の更なる拡⼤に向けた⼤きな成果に繋がると期待できます。さらに、課題とされる事業系排出ペットボトルの品質向上、収集時の運搬効率向上に向けた対策のヒントにもなります。
実証実験は1⽉から2月まで実施されます。この取り組みをきっかけとして、「みなとみらい『ボトルtoボトル』に『皆TRY︕(みなとらい)』」というポスターの掲出や、「飲みきる」「キャップを外す」「ラベルを剥がす」という⾏動を促す「分別BOX」がみなとみらい21地区のいくつかの施設に設置され、就業者や来街者の方への「分別」の啓発が⾏われます。
みなとみらい21地区は、海外を含めた様々なエリアからの来訪者を迎える地区であるため、ポスターやBOXのデザインには、だれでもわかるようにピクトグラムが活⽤され、みなとみらい地区の象徴的な建物が配されています。実証実験の担当者は「この実証実験を機に、みなとみらい21地区就業者・来訪者の皆様に分別の⼤切さ・資源循環の意義をご理解いただき、⼀⼈でも多くの参画者を増やしたいと思っています。」と話しています。